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白き帝国1 ガトランド炎上

著者:犬村小六

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様々な種族が争いを続ける葡萄海。頭部に猫耳を持つ「ミーニャ族」が支配するガトランド王国は、その圧倒的な武力によってその最大勢力となっていた。そんなガトランド王国の王・ダダの里子として人間族による黒薔薇騎士団の団長・イリアスの娘・アルテミシアが入る。だが、それこそが……
滅茶苦茶久しぶりの著者の新シリーズ。何しろ、
読み終えてまず思ったのは、500頁超の分量ながらも、「ザ・序章」という感じだろうか。
物語の舞台は、二つの半島に囲まれた葡萄海と言われる湾がある、という世界。そこでは、人間族と「ミーニャ」と呼ばれる亜人族が争っている世界。そして、『仁』『義』『礼』『忠』『信』『孝』『悌』という8つの聖珠が存在し、それを受け継いだ者は、それに呼応する力を手にする。そんな世界で、最強の武力を誇るのがミーニャ族が治めるガトランド王国。63歳ながら、今なお最強と言われる王・ダダが治め、その子供である4兄弟が王子・王女として存在している。力による統一を狙うダダと、しかし、全ての種族が共存する世界を夢見る第2王子のトトと第2王女のルル。そんな弟を理想主義と冷ややかに見る第1王子のガガ。そんな兄弟の元へ父の里子として、アルテミシアが入る。トト、ルルは、彼女のことを実の兄弟として扱うが、それから半年後。反乱鎮圧のため、艦隊を動かしたガガらに待っていた運命は……
理想主義を掲げるトト、ルルの前に立ちふさがる策謀の数々。それぞれの心の中に渦巻いているもの。トト、ルルの想いとは裏腹に、人々の間にある種族間の差別意識。その中で、主人公かと思われた人物があっさりと命を落としたり、と思わぬ展開も。
正直なところ、第1巻の時は、物語がどこへ進んでいくのか、というのがわからなかったのだけど、最終的に物語の方向性がはっきりと示される形でこの巻は終了する。そういうところが、冒頭に書いた「ザ・序章」という印象を与えるところ。
当たり前のことだけど、人間族、亜人族ということでそれぞれが一枚岩になっているわけでなく、それぞれの中でも愛憎とかが渦巻いている状態。さらに、8つの聖珠を巡っての攻防戦というのも1巻以上に交錯していくはず。種族の壁を越えて……そんな理想に向けて、どうなっていくのか今後も楽しみ。

No.6938

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Tag:小説感想ガガガ文庫犬村小六

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