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(書評)クロス・ゲーム

著者:中野順一

クロス・ゲームクロス・ゲーム
(2004/07/21)
中野 順一

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「ついていない」 ネットゲームで知り合った恋人とは遠距離恋愛になるわ、会社では叱られる。飲み会で先輩の愚痴を聞かされた挙げ句に、変な男に襲われる…。そんな中、航太は、不正行為が発覚したこともあって、仕事を辞め、東京へ戻る決意をする。しかし…。闇金業者の光彦とつきあう沙也加。しかし、あるとき、その光彦がホテルで殺されているのが見つかり…
物語は冒頭にも書いたように、冴えない会社員の航太と、闇金業者の恋人と付き合う沙也加という二人の主人公の視点で進む。いきなり、暴漢に襲われる航太。しかも、会社での立場もなくなって、恋人のいる東京へと戻るも、その恋人は失踪。彼女を捜すことに…。一方の沙也加も、恋人・光彦が殺されたことで、その事件の調査を始める…二つの事件が展開する。
もちろん、この両者の間に繋がりはあるわけだが、なかなかつながらない。終盤まで、どこに接点があるのかもわからないままに展開していく。そして、その両者がつながった時にわかる『クロス・ゲーム』という言葉の意味するもの。ネットゲームというのが一つのテーマであるのは確かだが、それ意外にも色々と意味を深読みさせるものがある。
ただ、気になる部分もいくつかはある。ネットゲーム上でのやりとり、というのが一つのポイントになるものの実際にそこまで「無法地帯」になるものだろうか? ネット上でのコミュニティに独特のルールなどはできても「公式上」は難しいのではないか、というのがまず1点。次に、情報屋に金を払ったらすぐに重要な情報が手に入って、こうだったのか、という終盤の展開にちょっと「?」と感じるところ。最後に、ある人物のコメントじゃないけど「真犯人は、そんなことやってる暇あったの?」という点。いくら情報を得る必要があった、とは言っても…。ツッコミの多そうな動機部分に関してはまだしも、それ以外のところでちょっと引っかかった。
終盤まで読ませる力があるだけに、余計、気になった部分があるのかも知れないけれども。

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