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(書評)ストロベリーナイト

著者:誉田哲也

ストロベリーナイト (文芸)ストロベリーナイト (文芸)
(2006/02/22)
誉田 哲也

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住宅地で見つかった男性の遺体。ブルーシートで覆われたそれは、全裸で、多数の暴行された後に、頸動脈を切断されていた。そして、腹を裂いた痕跡。ある過去を持ちながらも、異例の早さで警部補になった姫川玲子は、その捜査にて…
誉田氏の作品は、デビュー作『アクセス』に続いて2作目。『ジウ』シリーズなど、警察小説の評価が高いわけだが、本作も「警察小説」として分類される作品だと思う。
『アクセス』のときもそうだったけれども、かなり描写そのものにエグいものがある。主人公は玲子であるのだけど、所々に「F」という犯人の描写や、玲子をライバル視する刑事・勝俣らの視点での描写が入る。その犯人の描写が何ともエグい。凄まじい幼少時代、そして、その後…。この部分だけを読んでいると、どうしようもなく救いのない気持ちになる。が、その一方で、玲子とその部下たちや、コンビを組む井岡のやりとりは、かなり軽く、また、勝俣の強引な捜査との対比などもあったり…で、凄くバランスの良さを感じた。
物語のテンポも良い。事件の発覚から、そのチグハグさに対する不信感。そして、思わぬ広がりに、玲子の過去、そして、真相へ…と次々と展開していって、目を離せなかった。そういう部分も面白かった。
ただ、上にも書いたように、犯人のエグい殺人描写などはあるものの、意外と犯人そのものについては何も語られないまま終わってしまうところがちょっともったいない。最後の最後で玲子に対して行った行動は何だったのか? など、謎が残ったままのように感じた。それが余韻と言えば、そうなのだが…。
でも、総合すれば、非常に面白い作品だった、と言える。

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COMMENT 4

きりり  2009, 08. 22 [Sat] 02:08

玲子の過去から裁判のところ、玲子の部下が襲われるあたりとか、気になるシーンがところどころ入っていて面白かったです
グロいったらグロいけど、読み終わった時、あまり印象になかった...

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たこやき  2009, 08. 23 [Sun] 20:22

きりりさんへ

一つ一つの場面を取り出すと、結構、えぐい描写もあるんですけど、意外とそこが印象に残らない、っていうのはありますね。
ただ、場面場面はともかく、全体として「あれ?」と思うようなところも多かったかな、というのは感じました。

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そら  2010, 02. 17 [Wed] 20:49

>意外と犯人そのものについては何も語られないまま

なのよね~。
あと一歩!と,えらそーなことを思いました(*^_^*)

Edit | Reply | 

たこやき  2010, 02. 18 [Thu] 20:12

そらさんへ

全体的なテンポとかはすごく良いのですが、犯人についての描写が薄くて、終わってみると「あれ?」という感じでした。
そこが、本当に「惜しい」というか……

個人的には、シリーズ2作目の『ソウルケイジ』は、結構、好きでしたが。

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